光凝固術

糖尿病網膜症

糖尿病網膜症は糖尿病によって網膜の血流低下が生じる疾患で、進行によって網膜剥離や硝子体出血などの重大な合併症のリスクが高まります。血流低下が原因となり酸素や栄養が目に届かないため、新生血管が成長してしまいます。レーザー光凝固術で酸素や栄養が不足する部分を焼き固め、新生血管の形成を防ぎます。

網膜静脈閉塞症

網膜には動脈・静脈が集中しています。網膜静脈閉塞症は動脈硬化や高血圧のために網膜の静脈が閉塞する病気で、新生血管の形成や黄斑浮腫が見られます。レーザー光を当て閉塞した静脈を固め、新生血管の増殖や浮腫を防ぎます。

網膜裂孔

網膜に孔や裂け目が生じる疾患で、孔から硝子体の水分が侵入し網膜が眼底から剥がれる網膜剥離に繋がる恐れがあります。裂け目部分をレーザー光で凝固させ網膜剥離の悪化を予防します。

中心性漿液性脈絡網膜症

中心性漿液性脈絡網膜症とは、網膜外側の脈絡膜の血管から漏出した成分によって網膜中央の黄斑部に部分的な網膜剥離が生じる疾患です。自然治癒することもありますが、症状の改善が見られない場合はレーザーによる治療を実施します。ただし、病変部が黄斑部の中心窩近くにあるケースではレーザーによる治療は行えないため、別の治療を選択します。

加齢黄斑変性症

加齢性黄斑変性症は、加齢によって目の黄斑部に障害が起こる疾患で、日本でも発症者が年々増え続けています。その他の原因には、肥満、喫煙、偏った食生活、高血圧、遺伝、紫外線などが挙げられ、また、アメリカでの中途失明原因が1位であることから生活様式の欧米化との関連が疑われています。レーザー光による治療を行い、中心窩を除く患部を凝固させます。