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ICL

ICL(眼内コンタクトレンズ)

ICL(眼内コンタクトレンズ) 眼内コンタクトレンズ<ICL(Implantable Collamer Lens)>は、目の中に小さなレンズを入れることにより、近視、遠視、乱視などの屈折異常を矯正する治療です。
これまで行われてきたレーシックは、角膜を削って調整するため、近視や乱視が強い方、角膜の厚みが足りない方は治療対象外でした。ICLではコンタクトレンズを目に挿入するため、レーシック治療が行えなかった方も手術可能です。また、治療後の見え方に変化が生じた場合はレンズの交換も行えます。眼鏡などを使わず、裸眼で過ごしたい方におすすめの治療です。

ICL(眼内コンタクト
レンズ)の手術

  1. 点眼による麻酔を行い、角膜の縁に3mm程度切り込みを入れる
  2. 切込を入れた箇所からレンズを挿入する
  3. ICLを虹彩と水晶体の間に固定する

IPCLにも対応して
おります

IPCL(Implantable Phakic Contact Lens)は、イギリスのEyeOL社が製造するレンズです。2017年にヨーロッパでCEマーク(安全性を証明するマーク)を取得しています。IPCLには、通常の単焦点レンズ(STAAR Surgical社製ICLレンズ)に加え、老眼にも対応する多焦点レンズ(多焦点IPCL)があります。このレンズには、房水の循環を促進するための7つの小さな穴があり、白内障や緑内障などのリスクを減らす工夫がされています。
当院では、近視、遠視、乱視の治療に加え、老眼の治療には多焦点IPCLを使用しています。このレンズは、白内障手術で使われる多焦点眼内レンズの構造を応用しており、遠く、中間、近くを見るために光を分配します。そのため、通常のICL(眼内コンタクトレンズ)よりもハローやグレアが発生しやすく、見え方の鮮明度はやや低くなりますが、老眼鏡なしで手元の見え方を大幅に改善することが可能です。

ICL手術の特徴

角膜を削らない

ICL手術はレーシックのように角膜を削ることなく、専用レンズを目に挿入する治療です。

近視・乱視が強い方も
治療可能

レーシックでは、近視や乱視が強い方、角膜の厚みが足りない方は適応外でしたが、ICL手術ではおよそ-3.00D~-18.00Dまでの近視の方や乱視がある方も可能です。また、角膜を削らないため、角膜が薄い方でも手術の対象となります。

レンズを取り出せる

レーシックは手術で角膜を削るため、元の状態に戻すことができません。ICLは移植後にしっくりこない場合や、白内障などの手術を受ける時はレンズを取り出せます。

日常のお手入れが不要

通常のコンタクトレンズは、レンズのケアや交換が欠かせず手間がかかり、定期的な受診が必要となります。一方、ICLは目の中に専用レンズを入れるので、コンタクトのような日常のお手入れが不要です。

リスクが低い

レーシックでは角膜を削る時に知覚神経の切断が起き、手術後に夜間のライトが以前よりまぶしく感じられる、暗いところで見えにくいなどの症状や、ドライアイを発症する恐れなどがありますが、ICLでは角膜を削らないため術後にこうしたリスクが発生することはありません。

コンタクトレンズとの比較

  コンタクトレンズ ICL手術
レンズの交換・ケア 毎日行う 不要
外れやすさ 意図せず外れる時がある 目の中に挿入するため外れない
受診頻度 3ヶ月に1回 1年に1回
費用(両目、15年間使用のケース) 720,000円程度※ 400,000~600,000円程度

※レンズ本体、洗浄液、コンタクトレンズケースなどのコンタクト装用に必要な費用を、月額4,000円と仮定したものです。

レーシックとの比較

  レーシック ICL手術
角膜を削るか 削る 削らない
見え方の違い 角膜を削るため見え方に変化が生じる 鮮明に見える
強度近視・乱視の適応 -10D以上の強度近視、強度乱視は適応外 およそ-3.00D~-18.00Dの近視、強度乱視も適応
角膜の厚み 薄い場合は適応外 厚みによらず治療可能
元に戻せるか(可逆性の有無) 戻せない 取出し、交換可能
ドライアイ なりやすい なりにくい
紫外線(UV)カット効果の有無 なし あり
安定性 数年で少し視力が戻る場合がある 回復した視力を保ちやすい

手術費用

※手術後半年までの経過観察も含みます。なお、初回の適応検査費用として別途4,980円(税別)が必要です。

ICL 乱視矯正がない場合 両眼で598,000円(税別) 税込657,800円
片眼で398,000円(税別) 税込437,800円
ICL 乱視矯正を行う場合 両眼で648,000円(税別) 税込712,800円
片眼で398,000円(税別) 税込492,800円

注意事項

  • 同じ日に両眼の手術を行います
  • 配送状況によってレンズの到着に時間を要する場合があります。
  • 分からないことがありましたらお気軽にお尋ねください。

ICL手術のリスク

どのような手術でもリスクや合併症が伴います。下記の注意事項をご覧ください。

感染症のリスク

どんな手術でも感染症リスクが挙げられます。目の中の感染で炎症が起きる眼内炎によって視力低下をきたす恐れがあります。術前検査や術後ケアの指示をお守り頂くことが大切です。

視力変化のリスク

ICL手術を受けても期待するほど視力が回復しないケースがあることをご理解ください。
また、近視を強く矯正すると遠視が生じることもあるため、精密検査を受け、目の状態に合った手術計画を立てることが重要です。

眼圧の変化

ICL手術を受けた後に眼圧が変化する場合があります。一過性のケースもありますが、なかには長期にわたり変動が起きる場合もあるため、定期検査と経過観察が欠かせません。健康診断を必ずお受けください。

見え方の異常や光幻覚

ICL手術を受けた後に一過性の見え方の障害や光を見た時の感じ方の違いが生じる場合があります。この光幻覚は、眼内レンズや角膜の位置が原因で起こるもので、大半は数週間〜数ヶ月で軽快します。

術後の炎症や乾燥眼

ICL手術を受けた後に一時的に目の乾燥や炎症が生じる場合があります。
そのため目がゴロゴロする、スッキリしないという症状が起こる場合がありますが、医師の指示を守り、処方された目薬の使用や対策を行うことで解消することが可能です。

法定記載事項

  • 未承認医薬品等:日本の医薬品医療機器等法上の未承認の医薬品や医療機器が含まれています。
  • 入手経路等:医師の個人輸入です。
  • 同一成分・同一性能の国内承認医薬品の有無:その他のICL治療で使用可能な同一性能を持つ国内承認医薬品、医療機器はありません。
  • 海外における安全性等に関する情報:上記にお示しした副作用やリスクの報告例があります。